日本では新型コロナウイルスの流行が後押しすることで普及していった、パソコンひとつでどこでも仕事ができるリモートワーク。
「ワーケーション」という言葉も知られるようになりました。
しかし、コロナ以前からも海外では場所に捕らわれずオンラインで仕事をする人々、通称ノマドワーカーが数多くいたのをご存じでしょうか。
今回チェンマイに行く機会があったので、コロナ以前から世界中のノマドワーカーに人気の街として知られているチェンマイの現状を視察してきました。
今回は、2022年6月に訪問してわかった、タイのチェンマイがワーケーションにおすすめの理由についてご紹介します。
<ライター紹介> Miyako
長崎県出身の旅人系フリーランス。長崎を拠点に観光関連のライターやSNS運用代行(コンテンツ制作)、インバウンドコンサルティング、英語ガイドや翻訳などを行う。海外の旅は30カ国以上、アメリカ・オーストラリア・スウェーデンに住んでいたことも。世界をまたにかけ都市と地方、日本と海外を繋げるために各地の情報を発信している。
コロナ禍のタイの現状と第二の都市・チェンマイ
観光大国のタイも新型コロナウイルス感染症の影響で、観光客が激減。その後2021年11月頃から国籍にかかわらず観光客も隔離なしの入国が可能になり、一時停止もありましたが、そこから徐々に世界から観光客が戻ってきています。
タイは日本人にも人気の国ですが、コロナ以前から欧米人にもさらに人気で、世界中から観光客、特にバックパッカーなどが多く集まる国。
観光目的の入国では、日本人は30日間、アメリカ・カナダ・イギリス・オーストラリアのパスポート保持者などは45日間ビザなしでタイに滞在できます(2022年6月時点)。
そうした欧米諸国にはコロナ以前からパソコンひとつで仕事をするノマドワーカーも多く、滞在費の安い東南アジアの都市で仕事をしながら観光・生活を楽しむ人々がいました。
その中でも、北部にあるタイ第二の都市・チェンマイは「ノマド天国」と言われるほどノマドワーカーやデジタルノマドと呼ばれる人々に人気の街なのです。
チェンマイがノマドの聖地と呼ばれる理由
なぜチェンマイがノマドワーカーに人気なのか。それには大きく以下3つの理由があります。
1.物価・生活コストが安く治安が良い
2.フリーWi-Fiや電源が使えるカフェ、コワーキングスペースが多い
3.ノマドワーカーの外国人コミュニティができている
1.物価・生活コストが安く治安が良い
タイは欧米諸国や日本人にとって物価の安い国ですが、タイ第二の都市・チェンマイは大都市バンコクと比べても物価が安いです。
移動は東南アジアの配車アプリ「Grab」を利用すると、スマホで予約・決済ができ、ぼったくられることもなく、ドライバーと言葉を交わさなくてもいいので、気軽に利用できます。
ホテルやゲストハウスなども安くで泊まれます。一か月以上であればコンドミニアムなどの部屋を借りるともっと滞在コストを抑えられるでしょう。
2.フリーWi-Fiや電源が使えるカフェ/コワーキングスペースが多い
チェンマイには、パソコン作業には欠かせないフリーWi-Fiや、電源が使えるおしゃれなカフェ、便利なコワーキングスペースがたくさん。
街中のカフェではパソコンを広げて作業をしている欧米人の姿を見かけました。
今回、いくつかチェンマイにあるカフェやコワーキングスペースも利用・訪問してきましたが、コロナ禍で海外からの利用客も減り、昨年まで臨時休業していたところや閉店してしまった場所、タイの学生をターゲットにしている場所も。
コワーキングスペースのスタッフに尋ねると、徐々にコロナ以前の顧客も戻り、利用者も増えてきているとのこと。
コワーキングスペースではドロップイン(一日利用)もできますが、会員になれば24時間利用できるところも。
一週間や一か月の会員プランなどもありました。
カフェでは気軽にどこでも仕事ができますが、コワーキングスペースではオンライン会議や夜遅くまで仕事に集中でき、スタッフや利用者同士で顔見知りになって情報交換やネットワーク作りにもオススメです。
仕事の状況や気分によって場所を変えられ、選択肢が多いのもノマドワーカーには嬉しいですね。
3.ノマドワーカーの外国人コミュニティができている
コロナ以前から世界中からノマドワーカーが集まっていたのは、口コミやオンラインでのコミュニティが活発で、情報交換や出会いの場があったからだと言われています。
ノマドワーカーにはオンラインでビジネスをやっている人やIT系の仕事をしている人が多く、チェンマイにいるデジタルノマド向けのFacebookコミュニティがあったり、「Meetup(ミートアップ)」というネットワーキングイベントも行われていて、オンラインとオフラインで人と繋がる仕組みもあります。
こうした情報が事前に手に入ると、知らない土地でも安心して行くことができますね。
実際に現地に行ってみたチェンマイでの体験と感想
今回は旅前に、チェンマイをおすすめしているノマドワーカーの友人がブログで現地の情報を公開していたので、そちらで事前情報を行いました。
▼参考にしたサイトはこちら▼
また日本の入国規制も緩和されたタイミングで、同じ時期にたまたま、SNSで繋がっていたノマドワーカーの日本人の友人・知人がチェンマイにいるという偶然も。
彼らはフリーランスのウェブデザイナーやオンラインで英語を教えるビジネスなどをやっている方々ですが、ビザなしで滞在が許される1か月ほど、チェンマイを拠点にカフェやコワーキングスペースで仕事をしながらタイに滞在していました。
彼らとチェンマイで再会できたのもSNSとコミュニティのおかげ。
一人で行ったとしても、繋がっている友人や知り合いを通して現地の情報を得られたり、現地で一緒にご飯を食べたり出掛けたりする仲間がいるのは楽しいし、安心です。
また、ホテルやゲストハウスもいくつか泊まりましたが、安くてキレイなところがたくさん。
チェンマイは寺院やかつての城壁が残る旧市街と若者に人気のおしゃれなニマンヘミンエリアがお店も多く、滞在には便利です。
そして、タイはごはんがおいしく安い。
屋台やマーケットなどでは数百円でおいしいタイ料理が食べられます。
ホテルやゲストハウス滞在だと料理をする機会はあまりないかもしれませんが、タイ料理を習いたい人には外国人向けの英語で行われるクッキングクラスもありました。
また、タイは観光大国なので、観光地には至る所に現地ツアーデスクが。
チェンマイにも、有名な寺院の集まる旧市街には現地ツアーデスクがいくつもあり、英語のツアーやアクティビティの予約ができます。自分だけでは行きにくい近郊や郊外の観光地などにでかけるにはツアーを利用すると効率的に回れるでしょう。
ゲストハウスなどでは、宿泊者向けの無料で参加できるアクティビティやツアーの予約を受け付けているところもあり、ヨガの朝活に参加して宿泊者や講師と交流する機会もありました。
言語に不安のある方は、日本語対応の現地ツアーやサービスもありますので、そちらを探して利用してみてくださいね。
コロナ禍、アフターコロナでもチェンマイはワーケーションにオススメ?
今回タイ・チェンマイを体験し、仕事をする環境や滞在費のコストパフォーマンス、現地のおいしい食べ物や観光、ナイトマーケット、バーなどのナイトライフなどの楽しみもたくさんあり、噂の通りワーケーションには最適だと思いました。
タイは日本との時差が2時間。日本のクライアントさんや会社とのオンライン会議やコミュニケーションには時差は大きな問題にはならないでしょう。
観光や現地の文化を学んでタイを満喫しながら、デジタルノマドのネットワークで人脈を広げ、新しい価値観や世界の情報を得ながら仕事をすると、新しいビジネスチャンスが得られたり斬新なアイデアも浮かんできそう。
外国人が集まる観光地などではタイ語を話せなくても英語が通じるところも多いです。
また、タイでは日本の文化や日本食などが人気で、日本に行ったことのある人も増えてきています。場合によっては日本語が話せるタイ人に出会えるかもしれません。
私も以前日本に住んでた、あるいは日本語を勉強しているというタイ人に何度か日本語で話しかけられました。
現地の人は外国人慣れもしていますし、親日家も多いので、日本人にとってもタイ・チェンマイでのワーケーションはオススメです。
フルリモートで働ける方、今後海外でワーケーションに挑戦しようと思っている方はぜひタイのチェンマイも候補に入れてみてくださいね。
※掲載情報はすべて2022年6月時点のものです。
<ライター紹介> Miyako
長崎県出身の旅人系フリーランス。長崎を拠点に観光関連のライターやSNS運用代行(コンテンツ制作)、インバウンドコンサルティング、英語ガイドや翻訳などを行う。海外の旅は30カ国以上、アメリカ・オーストラリア・スウェーデンに住んでいたことも。世界をまたにかけ都市と地方、日本と海外を繋げるために各地の情報を発信している。