ワーケーションは、様々な企業が、働き方の多様化の一環の中で、社内制度を改正したり、実践をしたりするなどの取り組みが始まっています。今回は、従業員約30名の企業の取り組みについて、インタビューしました。
基本情報
■会社情報
会社名:株式会社ジョイゾー
所在地:東京都江東区東陽4-10-4 東陽町SHビル 7階
従業員数:29名(パートアルバイト含む)
■会社ホームページ
■回答者
山本かおり・中島尚子
制度
■ワーケーション支援制度の有無について教えてください
ワーケーション手当:2万円支給
2020年12月よりワーケーション手当を開始しています。
条件は弊社のお客様に関わることをする。ワーケーションに行った先で関わりのあるお客様を見つけ訪問したり、販売店であれば購入するなど。ワーケーションに行った先と関わりを楽しみながらゲーム感覚で見つけ申請してほしいとの社長の思いがあります。
■リモートワーク場所に関する社内ルールについて教えてください
特になし
■出社ルールについて教えてください(週●出社など)
特になし
■セキュリティ要件について教えてください(フリーWi-FiはNGなど)
オフィス以外で利用する端末には全てセキュリティ証明書を入れて、会社のメインシステムであるkintoneへのログインを行っています。kintoneへは本社の固定IPアドレス以外はセキュリティ証明書がインストールされているデバイスでないとアクセスができないようになっています。また必要に応じてVPNを利用しています。
担当者の経験
■取り組んだきっかけを教えてください
サイボウズ株式会社のkintoneというクラウドシステムで開発業務を行っているため、勤務先はどこでも可能でした。そのため、テレワークを積極的に取り入れておりましたが、ワーケーションも取り入れることができるのではと2019年に海外からのワーケーションを試みました。
結果、打ち合わせの時間などを確保することができればどこからでも仕事をすることが可能と分かりました。ワーケーションをすることで社員のモチベーションも上がるため積極的に取り入れております。
■具体的に取り組んだことや経緯を教えてください
社長や役員自らワーケーションに行き、社内外に発信しています。社内でもワーケーションに対する内容や意識がオープンになり行きたいと思った人がワーケーションに行きやすい環境になりました。
また、ワーケーション手当も支給することにより誰もがワーケーションに行ってもいいという環境を作りました。
ジョイゾーのお客様対応は、Web会議もしくは弊社オフィスに来ていただくため、地方からフルリモートで働くメンバーも特段不便はなく、問題なく仕事ができています。
■ワーケーションする社員がいることに対するメリット
働く場所を選ばないので、自由に働くことができ時間の余裕が持てます。
環境を変えることで、家や職場だけでは得られないインスピレーションやクリエイティビティにも繋がると思います。即物的に何かの役に立つわけではないかもしれませんが、日々の仕事の中で、非日常で過ごす経験から副次的にモチベーション等の効果が生まれるのだろうという体感があります。
■ワーケーションする社員がいることに対するデメリット
特にデメリットは感じませんが、家庭環境等でワーケーションに行ける人行けない人が出てくる
ことはあると感じます。
社内の状況
■現在の働き方における、社内コミュニケーションについてを教えてください
現在リアル出社している社員は平均4〜5人です。基本的なコミュニケーション方法は「LINE WORKS」「kintone」を使いテキストコミュケーションを取っています。
また、バーチャルオフィスとして「oVice」を利用しており、バーチャル空間で自由に動き話しかけることができる状況です。1対1だけでなく大人数でのコミュニケーションも取れております。
■ワーケーションの社員の実践状況を教えてください
現在は海外へ行くことはできませんが、緊急事態宣言が解除されてからは、社員複数名で道東でのワーケーションや妙高市主催の研修型のワーケーションに参加しました。
1月には総務二人が釧路のサテライトオフィスでワーケーションを計画し、また別グループで奄美大島へのワーケーションも予定しています。2月には宮崎のワーケーションのモニターツアーに参加予定です。
■出社率やオフィスの在り方を教えてください
フルリモート社員も複数名いますので一概に出社率を数値化することは難しいですが、
都内在住社員は週2〜3回。関東近郊社員は週1〜2回の出社率となります。
従業員が働く場所ではなく、従業員、お客様、取引先など各関係者間でのコミュニケーションを促進する場所と位置付けています。
■社員の満足度、社員の声(家族と過ごす時間など)を教えてください
取締役自らワーケーションを積極的に取り入れているので、従業員も行きにくい雰囲気はありません。また、全体会議などで全従業員がワーケーション参加できるように呼びかけも行なっています。そのため、社員も積極的に参加しています。ワーケーションに参加したメンバーなどが
現地での様子や写真なども随時アップしてくれるのでみんなで楽しみながらワーケーションに参加しています。
パート・アルバイト関係なくワーケーションが実施できる環境が整っているため、家族や一人ではなく社内にて小さなグループごとでワーケーションに行っています。
■現状の制度としての課題感を教えてください
現在は社員全員がワーケーションに一度は参加することを目標にしています。
全員に参加してほしいと考えワーケーションを取り入れておりますが、家族環境や住んでいる
土地柄などでなかなか外出できない社員がいることです。
一方、動きやすい社員もいるためどうしても経験に差が出てしまうことです。
最後に
■リモートワークやワーケーションといったワークスタイル容認に向けて悩む企業に一言
まずは、会社の代表や役職のある方からワーケーションに積極的に参加して、良さを知って欲しい。
その他、ジョイゾー社員のワーケーションの様子
ジョイゾー様、ご協力いただきましてありがとうございました。